タイトル:ユダヤ人の歴史 (世界歴史叢書)
内容:古代から現代までのユダヤ人の歴史について書かれた本です。
ユダヤ人に関する本はたくさんありますが、
こちらの本の特徴は、著者がユダヤ人という点。
違う側面から見た西洋史を描いています。
連休中に英語Ⅲ(2回)のレポートを仕上げ、
次なる科目に取り掛かるためにいろんな本を読んでみました。
私が読みたかったページは、
セレウコス朝シリア時代のユダヤ人がどのようであったか、
そこだけ見たかったので、ページ飛ばして読みましたが、
この本はすぐ、ユダヤ人が書いたものだとわかる表現で、
歴史書としては主観的すぎて、参考文献にはなりそうにありません。
でも、ユダヤ視点から書かれている読み物としては、
個人的に面白い本でした。
まず、この本、とげとげしいですね。
教科書では、アレクサンドロス大王の死因は熱病とかかれていましたが、
ユダヤの歴史では「夜のどんちゃんさわぎが幸いして死亡」と書いているのにも悪意を感じる(笑)
ヘレニズム自体を悪ととらえているのもユダヤらしい。
「ヤハウェはゼウスといっしょくたにされ、どのユダヤ社会でもいけにえは
おぞましいギリシアの神々にささげらた」
「忌まわしい偶像崇拝を強要した」
おぞましいギリシアの神々・・・・
忌まわしい偶像崇拝・・・・
セレウコス朝シリアに反抗したユダヤのことを
「ユダは無敵帝国シリアと交戦状態に突入したのである」と書いてあり、
思わず噴出しそうになりました。。
無敵帝国シリアってwww
この本、おもろいなぁとおもい、レポートから脱線して
一番面白そうな
「キリスト教誕生」のページまで読み進めました。
ユダヤ教から見たキリスト教誕生、コレは面白い。
キリスト教はもともとユダヤ教をルーツにしていますが、
ユダヤ人はキリスト教を否定します。
その理由がいくつかかかれていました。
新しい預言者(イエスキリスト)に対して、
ユダヤ人が、複雑な気持ちを抱いたものがいろいろあった。
その中のひとつとして揚げられていたのが
「イエスは神の名ではなく、自分の名において教えを説いた。
史上最高の預言者もそのようにあつかましく語ったことはない」
この本では、上記をはじめ、いたるところで
キリスト教のことを悪く言っています
。
私たちの、学んでいる世界史は、
キリスト教の視点から見ている世界史で、
それが正しいもののように見えてしまいがちですが、
ユダヤから見た世界史というのは、
まったくもって違っていて、それが、、、歴史解釈の複雑さを気づかせてくれました。
レポート終わったら、また読んでみたいと思います。
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