『テンプル騎士団の謎 (「知の再発見」双書)』感想

タイトル:
テンプル騎士団の謎 (「知の再発見」双書)
 内容:テンプル騎士団の起源・たどってきた歴史、神話から
入会の儀式や会則まで、
写真が多く使われ、テンプル騎士団についてわかりやすい解説がなされた一冊

ユダヤ人の歴史で胃もたれしたあとは
テンプル騎士団に関する本を読みました。

戦士と修道士を兼ねる、矛盾した存在は正当化され、
十字軍の時代、宗教騎士団はオフィシャルなものになりました。

教皇から紋章を下賜されもしたテンプル騎士団。

高校の教科書レベルの知識では、
テンプル騎士団
ヨハネ騎士団
ドイツ騎士団
はどれがなんだか、区別がつかずに一緒くたに考えてしまいますが、
彼らはお互い仲が悪い。

なぜ、お互い仲が悪いのか、その理由がこの本に載っていて
それが結構面白かったです。

ドイツ騎士団はアッコンで聖マリア病院修道会(正式名称忘れた・・・)からはじまりましたが、
当時からドイツ皇帝との結びつきが強く

皇帝と教皇が仲悪いように、テンプル騎士団とドイツ騎士団は仲悪かった。

みんなが止める中、勝手にエルサレムで戴冠式やっちゃったドイツ皇帝
フリードリヒの傍らに、
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ドイツ騎士団の総長ヘルマンフォンザルツァー↑がいたことによって
さらに嫌われいろいろあったそうです。
この本では、ドイツ騎士団の扱いが結構ひどいですねw
ドイツ騎士団好きとしてはちょっと心苦しい。

十字軍で神の剣として戦ったテンプル騎士団でしたが、
聖地での残虐極まりない所業や、
男色略奪いろいろなことを訴えられ、
とうとう彼らに終焉がやってきます。

ジャックドモレーの処刑によってテンプル騎士団の時代は終了しましたが、
彼の死に際に叫んだのろいの言葉
神話となって、今でも有名なのだそうです。

この本では、歴史だけでなく、
入会の儀式の様子だとか会則などが載っていて、
ドラマチックなワンシーンを本でたどることができます。

彼らの住居の写真もあり、
アレははじめてみました。
ドイツ騎士団とはだいぶ違った・・・?
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コレは↑ドイツ騎士団が構えた マルボルク城。

この本では十字軍の説明もありますが、
私が高校生のころ習ったレコンキスタの日本語訳が違っていたので
おお?と。
昔は教科書に レコンキスタ→国土回復運動 とかいてありましたが
この本ではレコンキスタ→国土再征服戦争 とかかれてありました。
イスラームとしては、まさに後者ですよね。

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