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キリスト教史 西洋哲学

西洋哲学史レポート1 アウグスティヌスの記憶論

投稿日:2017年10月20日 更新日:

大学時代に書いた西洋哲学史1?のレポートもありました。

文字数的には、これはかきとちゅうのレポートだったかも??

このレポートはアウグスティヌスのレポートみたいです。中身は記憶論。


アウグスティヌス「記憶論」について

≪序≫

ローマ時代末期を代表する哲学者であり神学者アウグスティヌスは中世以降、ヨーロッパの精神史に大きな影響を与えた。『神の国』『告白』という著書が代表的だが、本レポートでは『告白』に焦点を当てて考えていく。アウグスティヌスの哲学的思想はキリスト教の信仰を、知解へと深めるうえでの思想であったが、その根幹にあったのが「神の存在証明」である。

本レポートでは、『告白』10巻にて展開されている記憶論における神の存在証明について考察する。

1、神はどこにいるのか という問いからはじまる記憶論

神の存在証明は「神を愛するということは、何を愛するのであるか。また神とはなんであり、いかなる仕方で創造物を通じて認識されるか。[i]」という冒頭からはじまる。

アウグスティヌスは唯物論的なマニ教から、神秘的な体験を経てキリスト教に改宗しているが、自伝的要素が強い告白前半部分でも多々でてくるように、マニ教時代、神に対する疑問を常に持っていた。神の存在については確信しているが、見えぬ神の存在のありかについて深く考え、神の存在証明を記憶の奥にあるという結論にいたった。

2、記憶の広野の分析

アウグスティヌスは人間の内側(精神)の、記憶の最奥に神の場所があると確信し、

記憶の種類をいくつかあげて、神の場所を追求していく。

記憶は自己が自己として覚えている総体である。過去に一時的に意識されたものや、どこかで意識された記憶が分類され心象の宝庫に保管されているが、記憶はすべてのものが区別され保管されている。視覚、聴覚、臭覚などの体験を経て、各自の入り口から運び込まれたものであり、それらは感覚された「イメージ」として記憶される。

一方、自己が体験した記憶以外のものも存在するという。記憶の広野には自分が現在意識できる記憶だけでなく、学問や技術などに代表される概念的記憶があり、それらの知的認識は不変の命題が成立する。

アウグスティヌスは、記憶のうちには、感覚によって得ることのできない知識があり、数や延長との概念などは、感覚によって記憶に刻まれたイメージではなく、「独自の存在を持つ」と考えていた。イメージによる記憶は人間でない、ほかの動物にもあるものだが、概念的記憶は人間独自なものであり、感覚より得られた記憶より重要視していた。

 

感覚による記憶、概念的記憶のほかにも、議論などで、正しいことと間違ったことを識別したことも記憶しているということにスポットを当てて、上記2つの記憶と種類を区別した。

人間は、議論の内容をただ記憶を保持しただけでなく、理解して分けたということも記憶している。さらに「わたしはわたしが記憶したということをも記憶している」のである。

記憶は単に知的な内容だけでなく、行動に伴う感情も保持する。アウグスティヌスは行動に伴う感情を欲望・喜び・恐れ・悲しみの4つにわけて、記憶は喜ばしいこと、悲しかったことを覚えているが、それらの記憶の引き出すとき、「喜ばしかった」という情念の観念を保持していながら、想起する際にかならずしも「喜ばしさ」を伴わないという例にたとえるように、行動に伴う感情は経験の記憶と概念的な記憶で過去の動機に関する道徳的判断を伴うものであり、そのようなことがおこると考えた。


≪参考文献≫

  • 聖アウグスティヌス『告白(下)』服部英次郎訳 岩波文庫 1976年
  • 加藤信朗『アウグスティヌス『告白録』講義』 知泉書館 2006年
  • 富松保文『シリーズ・哲学のエッセンス アウグスティヌス〈私〉のはじまり』 日本放送出版協会 2003年

続きは次回

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-キリスト教史, 西洋哲学

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