文学部出身OL Akiの「社会人になってから読んだ本の記録」

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ヨーロッパ史 西洋哲学

歴史哲学のレポートあげてみる②ヘーゲルとプレハーノフの歴史哲学

投稿日:2017年9月19日 更新日:

前回に続き、大学時代に書いた歴史哲学のレポートです。

レポート課題はわすれました。ヘーゲルとプレハーノフを読んで云々だとおもいます

今回はプレハーノフから。プレハーノフはどこにもうってなくって、手に入れるのに苦労しました。

昭和33年の、かなり年代物の本を読んだのをおぼえてます

以下、歴史哲学のレポートその2です


《プレハーノフ『歴史における個人の役割』》

19世紀後半、マルクス主義思想歴史哲学に大きな貢献を果たしたプレハーノフは、社会主義理論課の立場から、ヘーゲルの考えを否定している。
プレハーノフは、意志の自由がないということは、行動せずにはいられないことと同じであり、ちがった行動ができないということと同じであると宿命論を否定した。プレハーノフは、意志が自由ではないという自覚によって、別の行動をとることはできないのだから、必然と自由は一致すると考え、自由とは意識された必然ということを前提とし、「彼の自由な活動は、必然性を意識的に、自由を表現したものであろう。そのとき彼は自由な社会的な力となる 」と、来るべき社会主義国家の到来を必然と考えた。

ヘーゲルが、見えざる手によって世界史が成り立つと主張したことに対し、プレハーノフは歴史は待っていてもできるものではない、歴史を作るのは人間であると考えた。歴史の要因をなす人間を「社会的人間」とよび、一定の社会条件のもとでナポレオンのような「英雄」が生まれると考えた。
英雄の手により歴史がつくられると考えた点で、ヘーゲルとの共通点があるが、「ある種の才能を持つ人間が、その才能によって事件のなりゆきに大きな影響をあたえるためには、二つ条件が守られなければならない。第一に彼の才能は、ほかの誰よりも彼をその時代の社会的必要に応じたものにしなければならない。第二に、現存する社会制度はちょうどその時代に必要で、役に立つ一定の特質をもった個人にたいして道を阻むはずがない 」と英雄に条件をあげている。いくらナポレオンが才能あろうとも、社会条件が適合しなければ英雄にはなりえなかったであろうと考えた。
プレハーノフは、ヘーゲルとちがって、世界史の形成を自由ではなく社会条件を大きな要因と見たことに大きな違いがある。すべての個人は、社会的人間だから社会条件に規制された人間がつくる。
たとえば、ナポレオンを政治の第一線におしだし、それを支えていた社会勢力を、彼の個人的な力に内包してかんがえることを否定している。

英雄は社会が向かう方向に沿うことができる人間だと考えている。英雄がでる社会条件とは、生産力と生産関係によって決まる。生産力の状態は法則性があるので歴史には一定の方向や段階があり、それが歴史の方向を決めるので、歴史は必然的であるが、その必然的な事態を実際起こすのが英雄の個人的な行動であるとプレハーノフは考えた。
社会勢力となったあらゆる才能のある英雄は、すべて社会関係のつくりだしたものだという考えは、マルクス主義の生産理論や社会構造論からなる考えであった。

《結》
ヘーゲルもプレハーノフも、歴史は英雄が作ると考えた点で共通しているが、ヘーゲルは歴史的事件を、自由を求めての行動としたが、プレハーノフは社会勢力の自由としてみていた。歴史は生産関係の変化によってきまる。生産関係の変化は方向性があるから歴史は客観的には必然であると考え,彼にとっての自由とは客観的な必然性を見抜くことであり、ヘーゲルの考えとは大きく異なる。

 


 

《参考文献》
プレハーノフ『歴史における個人の役割』木原正雄訳 岩波書店 昭和33年
ヘーゲル『歴史哲学講義(上)』長谷川宏訳 岩波文庫 1994年
ヘーゲル『歴史哲学講義(下)』長谷川宏訳 ワイド版岩波文庫 2003年

 

 

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