文学部出身OL Akiの「社会人になってから読んだ本の記録」

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史学概論のレポートその2E・H・カー『歴史とは何か (岩波新書)』とか『歴史学の革新―「アナール」学派との対話』を読んで書いたやつ

投稿日:2017年9月8日 更新日:

たしか、史学概論のレポートは2000文字以上書かないといけないとかあった気がします。たいてい大学のレポートは○枚以上とか○文字以上とか決まりがありますが・・・私はいつも文字数で苦しむので、無駄にフルネームを連呼したりします。たとえば、メディチ家のロレンツィオだけでいいところを、メディチ家のロレンツィオ=デー=メディチ(イルマニフィコ)とか書いて文字数を稼ぎますwwこんなんの繰り返しだからすごく読みづらいのです。でもきにせず毎回やった(笑)

史学概論のレポートはどのくらい苦しんだのかは記憶にありません。数時間でさらっと書いたのかも?基本適当です。レポートの続きはこんな感じです


参考文献は以下の2冊です。

1 E・H・カー『歴史とは何か (岩波新書)

2 A・Я・グレーヴィチ『歴史学の革新―「アナール」学派との対話』

2、歴史の構成理論
20世紀になると、前世期末まで主流であった史料崇拝の発見理論は批判され、歴史は過去をそっくり復元したものではなく、歴史家が現在作る過去像であり、どうやってその像を作るかということが重要だという考えが増えてきた。現在の歴史家によって歴史像が構成されるのであれば、その歴史像は現在にあることになる。そのような考えが歴史の構成理論である。19世紀まで発見理論主流だった歴史学は否定され、現代の歴史理論は構成理論を軸にして考えられるようになった。
歴史認識の変化によって、今まで歴史家が間違いないと思ってしてきたつもりの「過去の復元」は、いろいろな形に変化をしていった。

3、歴史的事実とは何か 史学概論

カエサルがルビコン河を渡ったという事実と、犬がワンとないたという事実があるとして、連綿と続く、過去の事実のすべてが、歴史的事実となるわけではない。カエサルがルビコン河を渡ったという事実が歴史的事実と区別したのは歴史家である。歴史的事実は歴史家が都合のいい事実を選択し、配列したものである。歴史家によって歴史的事実として区別されるが、その基準はなんであろうか。
すべての歴史家にとって、1066年ヘイスティングスの戦いが起こったなどの、共通な基礎的事実があり、それが歴史の骨組みであるが、歴史の研究は、結果の研究というよりむしろ原因の研究に重きを置かれる。基礎的事実を幹に、自らの視点で都合のいい事実を選択し、配列を決めるのは歴史家である。事実の自由な選択はコリングウッド的「客観的な歴史的真理は存在しない」という結論にいたる危険性があるが、歴史事実は無で、解釈が一切という懐疑的に陥るこの考えは、19世紀の発見理論とは逆を行く。
歴史家が現在において、過去の史料を手掛かりに、現在の知識で過去像を作りあげる構成理論は、E・Hカーの「過去と現在のはてしなき対話」という言葉で言い表されるように、観点が変われば歴史像が変わるという点に特徴がある。発見理論はいったん発見された事実は変わることはないが、その点対照的である。
発見理論の時代は、ヨーロッパ中心主義の見方が主流であり、古代ギリシア、ローマを経てキリスト教世界のヨーロッパが世界の中心に移るといった、一本のレール状に世界史が展開していったという考えが疑われなかったが、構成理論とマルクス主義的な社会史観が大きな影響を持つようになると、一元的歴史観から多元的歴史観へと視点が移っていくと、ヨーロッパ中心主義の考えはすたれていった。
過去の出来事を現在の視点から解釈すること、これが構成理論の特徴であり、それは時点・視点の置き方により、複数の歴史解釈が可能になるが、どういう視点をとるかは歴史家が自ら探究していかなければならない。

4、歴史の客観性の問題
歴史上の事件の多くは社会的事件であり、客観性はどうやって保障するのか。ほかの記録と照合しながら著者の意図と記述の無矛盾を判断するのは、歴史家の推論の中にある。
ロックからはじまるイギリス哲学において、経験論の伝統と発見理論は調和していた。知識論は主観と客観との完全な分離を前提にしていたが、発見理論のいう「事実」は外部から観察者にぶつかってくるので、観察者の意識から独立なものであると考えられていた。
そのため、当時は「歴史とは何か」を疑う必要があると考えていた歴史家がほとんどいなかったのである。
しかし、構成理論の考えの上にたつと、歴史は現代の目を通して解釈されあるのであり、歴史家自身も歴史の流れにいるために、歴史解釈が各人異なってくる。
そのため、歴史を研究する前に、その歴史を書いた歴史家や、歴史家を取り巻く社会的環境や思想を研究していく必要が生じる。
発見理論のいう歴史は、客観性を排除した史料の編纂という考えの上にたっていたが、構成理論では、客観性の完全な排除は否定されたが、現在と過去との対話の中で、客観性の高い歴史が意識されている。史料に書かれた矛盾・客観性を判断する必要があるが、史料が多く残されているものばかりとは限らず、客観的認識は簡単には得られない。科学・考古学などのデータと照らし合わせ、過去から未来にかけた長期的な見方ができるような客観性が求められる。現代の歴史歴史学は、客観性をどう処理していくかということを念頭に置かなければならない。


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