曾国藩の日記が心に響く~『清朝と近代世界』

 
清朝と近代世界――19世紀〈シリーズ 中国近現代史 1〉 (岩波新書) という本を読みました。
レポートに関係ありませんが、いくつか新しい雑学が増えました(笑)

テキストなどに、
「イギリスはアヘン戦争の後、中国市場でイギリス製品がじゃんじゃん売れると期待してたけど、
実際はイマイチだった」みたいなことを書いてあるのですが、

この本では、その理由がわかりやすく書かれていました。

当時、イギリスの工業製品に対する巨大な需要が中国市場に見込まれる といいう期待がなされていましたが、
その考えを真正面から批判した「ミッシェル報告書」というものがあるそうです。
書いたミッシェルさんは謎の人物だけど、香港で至宝関係の職についてたりした人らしい。

ミシェル報告書は 英国製品の中国に対する輸出の不振を指摘し、
理由を以下のように記していたそう

1、労働する人は厚手で丈夫な衣服を着ているのでイギリスの薄手の布は需要ないだろ
2、(福建省を例にとって)農村手工業の根強さについて説明
普通の農民もサトウキビを栽培し、砂糖を商人に売って現金もらう→商人は天津などにはこんで綿花を手に入れる→福建省に戻ってきて農民に綿花を売る→農民は農閑期に綿花をつむいで布をつくる→あまって町に売りに行くひともいる

こういう流れになっていて、ほとんど費用がかからないから
中国の農民にわざわざ英国製を購入する動機はない。

実際には違う動きもあったらしいけど、
この時代のちょっとした流れみたいなものが見えてこの本、おもしろかったー。

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あと、これまたレポートとは無関係ですが、
p206に書かれていた 曾国藩の日記がかわいい(笑)
2日分抜粋されていたのですが、
一行目が「寝坊した。」から始まっているんです。
あの曾国藩でも「一日中こんなくだらない過ごし方をして、それでもひとといえるのか」と日記につづっていて
親近感わきますwww

一見ネガティブ日記に見えるけど、
実はちがう。
カレは自分点検を目的として日記を書いていたのだそうです。
たばこをすわない うそをつかない はやおきをする など、さまざまな戒めを自分に課している。
それを守れなかったという反省ばかりがしるされている日記。
これは、儒学者官僚倭仁というひとにあったとき
日記をつけて自己反省に役立てるという修身方法を教えてもらって実行していたらしい

・・・・わたしもやろうかな

寝坊した。レポートが進まない。今日も図書館に行こうと思ったけど朝からモンスターハンターをやってしまった。
しかも、仕事中にブログを書いている。一日中こんなくだらない過ごし方をして、それでもひとといえるのか

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